2017年5月26日金曜日

パス

パスはシュート・ドリブルと並んで、オフェンスの中心となる技術です。原則として、パスは両手でキャッチし、片手で投げます。両手でパスを投げるとモーションが大きくなり、かつ時間がかかるためです。しかし状況によっては両手でもかまいません。
パスの種類については次の3種類がよく使われます。

・ストレートパス
これは、ボールを床と平行に、強く素早く投げるパスです。両手、片手どちらでも投げることができます。そして、レシーバーのターゲットハンドをねらいます。ターゲットハンドがないときは、声でレシーバーにパスを知らせ、腰から肩の間のディフェンスから遠い側をねらいます。

・バウンズパス
このパスは両手、片手どちらでも出すことができます。床がクッションとなるので、強く投げます。バックスピンをかければ、レシーバーの手前で緩やかに浮き上がりますし、リバーススピンをかければバウンドの後、低く鋭いボールとなりますので、長いリードパスに有効です。バウンズパスは、ディフェンスをかわす次の状況で有効です。人間は上下の動きは、左右の動きに対して、比較的鈍いところがありますので、ディフェンスの足元を通したり、混雑する中にパスを通したりするのに有効です。

・ロブパス
ループとかロビングとかフローターとか言われるパスで、ふわっと上に浮かせるパスです。ボールが空中に長時間あるので、カットされやすく、またディフェンス隊形を変える時間があります。ペイント内の長身選手や、ディフェンスの裏を動く選手に出すのに有効です。また、ディフェンスのリズムを崩したり、相手の反応を見てトラップに誘い出してノーマークを作ったりします。

それでは、よいパスとはどのようなものでしょうか。一番分りやすいのはシュートにつながるアシストパスです。状況判断がよくミスのないものもよいパスと言えます。目的をもって味方を動かせるパス(リードパスなど)もよいパスです。

では、悪いパスとはどのようなものでしょうか。パスを出す上記の場面でパスを出さないことです。もっと悪いプレーがあります。パスなど考えもせず、ボールを持ったら自分がシュートを打つまで(無理なシュートであっても)ひとりでやるプレーです。これをやれば、誰もパスをしなくなります。パスしたら二度と自分にボールは回ってこないのですから、チームワークもなくなってしまいます。その他で悪いパスは、ギャンブル性の高いパス、ディフェンスを見ずに判断を行わずにするパスなどです。

パスはチームワークを作る上で必要な技術です。ナイスパスを続けて、5人が効果的に動いてプレーするとき、よいチームワークができています。上記とは逆に、誰でもよい動きをすればナイスパスが来てシュートが打てるのですから、ボールを持たないディフェンスもボールをもらうことより全体の動きを見て、いいポジションをとるように動くことになります。

パスより早く走れるプレーヤーはいないので、効果的なパスがうまいチームは、チームの質が高くなります。つまり、パスのうまいチームは大きな武器を持っているのです。それには、個々のパス技術の習得が必要です。 パスの技術があっても、パスがうまく回らないのはチームのコミュニケーションに問題があるのかも知れません。

キャッチしやすいパス

パスの目的とはチームでよいシュートにつなげることです。うまくコントロールできるパスは大きな得点チャンスを作ります。しっかりとパスとキャッチができるチームは試合をコントロールでき、相手に必要以上に得点チャンスをあたえずに、優位に試合運びができます。バスケットボールは得点で勝敗が決まる競技ですので、得点チャンスを多く作れるということは、絶対的なチームのパワーと言えます。
パスの判断、予測、タイミング、フェイク、正確さ、意外性、力強さ、タッチ、コースなどを向上させるためにパスとキャッチの原則を理解し、技術を習得することが大切です。
次のことに気をつけてパスを出しましょう。

1.リングを見る
2.ドリブルよりパスを優先する
3.味方のプレーヤーの長所短所を把握する
4.味方の動きに合わせてリードパスを出す
5.すばやく正確なパスを出す
6.意外性のパスで相手を出し抜く
7.相手を引き付けてからパスを出す
8.適度に強いパスをする
9.確実に通るパスをする
10.ディフェンスから遠い位置にパスを出す

パスは一人ではできません。味方と呼吸を合わせなければいけません。そのためには、多くのチームメートと練習することで、どんな人ともうまく合わせることができるようにしましょう。

インターセプトされる原因

インターセプトとはパスカットされることです。このようなプレーから集中力をなくし、試合の流れが代わってしまうことがよくあります。インターセプトの原因はパスミスですが、そのパスミスの原因として次の様なものが考えられます。

パス技術が未熟なために起こるミス  
・緩いパスしか投げられなかった  
・両手のパスしか投げられなかった  
・左手のパスが投げられなかった  
・レシーバーが取れないところにパスをだした

レシーバーの技術が未熟なために起こるミス
・強いパスが取れなかった  
・足元のパスが取れなかった  
・ボールミートやカットプレーができなかった

判断の誤りによるミス
・相手がねらっている方にパスを出した  
・もし通れば有利になるのでギャンブルに出た(ギャンブルパスは結果に関わらず悪い判断)  
・パッサーとレシーバーの判断の違い

このような場合はパスフェイクなどを考えましょう。パスフェイクの主なものは次の通りです。
・ディフェンスが構える前にパスをしましょう  
・手首を小さく動かして、パスするふりをしましょう  
・ボールを動かさず体を動かしてディフェンスを動かしましょう  
・ボールをノーモーションでパスしましょう  
・視線を大きく動かしてディフェンスを誘導しましょう

プレッシャーを受けた時のパス

特に接戦の終盤ともなれば、プレッシャーディフェンスが必ずと言っていいほど出てきます。プレッシャーを受けた時、どのようなパスをすればいいのでしょうか。
①チームにドリブルの得意な選手がいたとするなら、ディフェンスの強い当たりでもドリブルでボールキープし、パスチャンスができるまで、またはパスコースができるまでドリブルを続けるように心掛けたいと考えます。あまり好きではありませんが。
②ディフェンスのプレッシャーに対してピボットを使い、簡単なパスを狙う。
③ダブルチームの場合は後方へのパスが比較的安全ですので、後方へのパスからディフェンス突破を狙います。
④予め予想されるプレスディフェンスに対してプレスダウンを決めておく。
⑤最後の手段ですが、相手の足に当ててコート外に出してマイボールとする方法もあります。(ミニバスはダメ)
それも難しいときは無理にパスをせずに5秒オーバータイムにしてしまうことも考えます。インターセプトならほぼ失点になりますが、相手のスローインなら守って失点を防ぐチャンスがあるからです。(パスとは関係ないですが)
一番いいのは④だと思いますが、情報収集が必要です。この場合は情報戦が主流になりますので、1人でも違う動きをしたらプレスディフェンスに引っ掛かることになります。全員の理解(登録メンバーは全員)が必要です。

キャッチ

キャッチのスキル
キャッチは様々な方向からくるパスを確実につかむ技術が必要ですが、それだけでは不足です。どんなプレーも、キャッチからはじまるので、上達を目指さなくてはいけません。
キャッチの技術と同時に必要となるスキルは次のようなものです。

① バスケットボールポジション(まず姿勢が大切)
② ボールミート(ボールが飛んでくる方向にディフェンスより先にキャッチする技術)
③ ムービングキャッチ(カッティングでのキャッチの技術)
④ ランニングキャッチ(走りながらキャッチ。続いてパス・ドリブル。シュート・ストップの技術)
⑤ ジャンピングキャッチ(高いボールをキャッチする技術。手の平をボールに向ける)
⑥ 足元のキャッチ(足元でバウンドするパスのキャッチ:手をボールに合わせて手をバウンド位置からボールに合わせて後ろに引く)
⑦ トリプルスレットまたはスクエアショルダー(ボールをキャッチしたらすぐに相手の距離に応じて、胸か肩にボールを持ってくる。)

キャッチのポイント
・手のひらで受けるのではなく、指の腹でつかむようにします。  
・両ひじを曲げてボールの勢いを吸収します。  
・キャッチの瞬間までボールから目を離さないことがキャッチミスを防ぐ方法だが、つかんだ瞬間に周囲を見るようにして次のプレーに備えなければなりません。  
・キャッチした後は、ディフェンスにボールさらすようでは、狙わます。キャッチと同時にボールをプロテクトすることも重要です。

キャッチミスの原因
何回、練習してもキャッチングがよくならないという人はその原因を分析して練習して下さい。自分を知ることは大切なことです。ミスの原因はちょっとしたことで、それに気づけば上達も早いです。キャッチミスの原因は次の様なものです。
① パスを予測していない(状況判断を行っていない)
② パスを受ける準備ができていない(ターゲットを作っていない)
③ キャッチするまでにボールから目を離している(確実にキャッチしてから目を離す)
④ 高いパスがとれない(頭の前の方でキャッチする)
⑤ 止まったままキャッチして狙われる(ボールミートをする)
⑥ その他(ボールが怖い、技術が未熟など)練習を積むことによって解消されます

パス練習のポイント
パスの練習の目標は、タイミングとスピードと正確さです。レシーバーが次のプレーがしやすいタイミングで、ディフェンスに邪魔されないように素早くパスをしましょう。

①素早く強く正確なパスの練習
・最初は正しいフォームでゆっくりと行いフォームを固めます
・次はコントロールを重視します。相手の胸に狙って投げましょう。  
・できるだけ早いタイムングでパスできるようにしましょう。  
・できるだけ強いパスができるようにしましょう。  
・どのパスも正しいバックスピンがかかるようにしましょう。

②パスの強化練習法
・2つのボールを使って、チェストパスとオーバーヘッドパス、バウンドパスを組み合わせて練習します。  
・座った姿勢での対面パスの練習。手首のスナップの練習になります。

③ディフェンスをつけての練習

④動きの中でのパス

パスの練習

対面パス
2人組で色々なパス(下記)をします。 向かい合って並び、走りながらフリップとバックフリップ・ドリブルからパスを行います。また、ジャンプパスやジャンプショットのモーションチェックもできます。

片手パス
2人組または3人組で行います。ボールの保持時間をできるだけ短くし、バスケットポジションから、片足でボールミートし、すぐにスクエアショルダーに構えて2歩目でパスします。慣れてきたらジャンプストップから重心移動のみでパスを出します。

3対1クイックパス
3対1で行う高速パスの練習です。3人が90度位に広がり、左から1・2・3の番号をつけ、ボール2個で1番から順番にパスしていきます。次の人はキャッチ後すぐにパスします。



2対1クイックパス
2人が5m位の距離に立ち、もう一人はボールを持ってどちらかの正面に立ちます。対角にパスしてキャッチした人の前まで走りパスを受けます。これを繰返します。



三角パス
三角形を作り、順番にパスをします。
①軸足と体のさばき方(ターンやパスを投げる手など)パスの種類を指定して、パスした方向に走ります。
②上と同じですが、パスした後でダミーディフェンスに入ります。パスモーションを速くするための練習でボールミートをきちんとするようにします。 パスした後、逆方向に走ります。モーションオフェンスの約束のボールから離れる練習で、走った先でパスをもらうとか、スクリーンを作るとかを意識します。また、速いパスモーションを意識するなら、走った先でインターセプトを狙います。

③ボール方向に走り逆のコーナーに方向を変えます。カーブの頂点でパスをもらい、進行方向にパスを出します。






四角パス
①パスして対角に膨らみながら走り、パスを次のポジションにつないでいく、リードパスの練習です。全力で走り、キャッチからシュートとパスの両方を意識するようにします。パスはクイックモーションで行います。パスが遅れる場合はクイックモーションができていない場合が多いです。ワンステップ・ノーステップ・バウンズパスなどの応用があります。

②ツーガードとコーナーにポジションをとり、コーナーの2人とツーガードの一人がボールを持ちます。ボールを持ったガードがもう一人のガードにパスして、斜めに走ります。ショートコーナーからはパスしてすぐ上のツーガードに走ります。カッターはコーナーの次の人にパスします。


③3人を四角形の3頂点に置き、真ん中の選手がボールを持ちます。横のクイックパスをした後、縦のパスをして、誰もいないコーナーにパスに間に合うようにダッシュします。これを繰返します。パスは縦か斜めに出し、ダッシュはいつでも誰もいないコーナーに走ります。

3対2パス
オフェンスは三角形を作り、ディフェンスはボールに一人つきます。ディフェンスはオフェンスの動きを予想しながらパスカットを狙います。オフェンスは相手の読みの裏をかいてパスします。ディフェンスがディレクションやヘジテーションを行えばオフェンス・ディフェンスともの駆け引きの練習になります。


スキップスターパス
スキップパスのモーションの速さやパスの正確さの練習です。まず、トップ・ウイング・ローポストに5人配置し、右から2人目にスキップパスを出します。パスは振りかぶるとモーションが大きくなる上にトラベリングの可能性が高くなります。ボールは腕で投げるのではなく、肩の位置から、膝・腰・肩・肘・手首のバランスをとって、力をボールに集めるようにして投げて下さい。腕の振りで投げる場合は、肩部から背中部の筋肉を傷めることがありますのでやらないようにして下さい。右が終わると左へ投げて下さい。

アラバスタパッシング
ペイントエリア内で短い距離のダッシュをしながらパス交換を行います。インサイドの選手は8の字を描きながら、4隅でストップしパス交換します。中央で交差するときの避け方も練習の一つです。お互いに声を出しながら相手の位置を知り、うまく避けるようにして下さい。外側の選手はクイックパスの連続になります。


パスアンドスイッチ
パスアンドランの練習です。8人が四角または円になって、ボール2個を対面2人が持ちます。同時に右へパスして、ダッシュでポジションを交換します。これを繰返していきます。右が終わると左で行います。とりあえず人数は8人としていますが、6人未満では難しいようです。

ノードリブルキープアウエイ
3人のオフェンスに対して3人のディフェンスがつきます。ドリブルなしでハーフコート中をパスで逃げます。シュートは打ちません。ルールは公式試合と同じです。ディフェンスはプレッシャーをかけてボールを奪うようにします。



シェービングパス
シェービングの1つです。ウイングからトップにパスを出し、レシーバーはボールミートします。空中でボールをとるようにして下さい。指定のステップをして、パスを自分のきた方向に出し、ボールサイドカットをします。レシーバーは、パスフェイクをした後、トップへパスします。指定のステップは、シェービングと同じです。

ブレーンボール
5対5で行うもので、かなり高度な練習です。オフェンス5人の配置は自由でディフェンスはマンツーマンでつきます。オフェンスはボールかボールを持っている人の体を触られると負けです。かなり広い視野とクイックモーションからのスピードのあるパスが必要で、小中学校ではかなりレベルの高いところでないとうまくパスが通らないと思います。無理な場合は4対4とか3対3で行って下さい。

フォーポイントパス
4か所でのパスとシュートです。ポジションはトップと両ウイング、エンドスローインの4か所で行います。まず、スローインからのパスを左ウイングがVカットでもらいます。左ウイングからトップへ同様にパスをし、右ウイングはVカットからバックドアに走り、トップはそこにパスを入れます。シュート後は自分でリバウンドをとり、スローインの列に並びます。選手はスローイン→左ウイング→トップ→右ウイング→スローインと進みます。8人以下ではやりにくいところがあります。人数が多ければボールの数を増やします。

2017年5月23日火曜日

ドリブル

バスケットボールを始めた頃は、誰でもシュートを打ちたがります。シュートがある程度入るようになると、ドリブルをするようになります。この時期に『ボールを持ったら何をするか』と尋ねてみると『ドリブル!』と答える子が何人かいます。答えの正誤はともかくも、ボールを前に運ぶ手だてがドリブルしか知らないのだから当然です。
パスを覚えて、『ボールを持ったら何をするか』と尋ねてみると、『パス。ドリブルよりも速いから』と答えます。もちろん、それは正しいのですが、『パスとドリブルを効果的に使う』というこちらの期待する答えにはなかなかたどり着けません。
さて、ドリブルはバスケットボールには欠かすことのできない重要な技術です。しかし、それを使うには、長所と短所を理解しなければなりません。

ドリブルの長所と短所

ドリブルの長所
①自分のディフェンスをぬけば、アウトナンバーの攻撃ができる。
②パスができなくてもボールを運ぶことができる。
③ディフェンスを抜くことで、シュートやパスがしやすくなる。

ドリブルの短所
①シュートやパスの可能性がなくなる。
②手から離れている時間があるため、スティールのリスクがある。
③ドリブルの技術は結構難しい。指先の使い方・左右差・リズムや強さ・前方の視野など

ボールを持ったら、シュート・パス・ドリブルしかできません。優先順位も、シュート・パス・ドリブルです。つまり、ドリブルは、最後の手段と言えるのです。ドリブルをつくためにはいつでもボールを触ることです。指先の鍛錬はバスケット全体のスキルアップにつながります。ドリブルは最後の選択肢ですが、不可欠なスキルと言えます。

ドリブル使用のポイント
ドリブルをするときは下記を注意して下さい。
① ドリブルをし過ぎないこと。(意味のないドリブルは味方も対応できない)
② ドリブルよりパスが優先。(パスができなければ、ドリブルもできない)
③ ドリブルは目的を持って行う。
④ ボールは叩かず押し出す。(手から離れている時間が短い)
⑤ 常に頭を上げ、目でボールは見ない。(指でボールを見る感覚)
⑥ ドリブルは止まり方が重要(止まった時は、パス又はシュートがすぐできる状態)
⑦ ドリブルで重要なもの(方向とスピードの変化:両手とも)

ミニバスケットで作るドリブルスキル
① 手の形を作り、強いドリブルをつく。(パーの形、指を開く)
② 指の感覚を鍛える。(ハンドリング・ドリル)
③ 利き腕はもちろん、非利き腕こそ鍛える。(ツーボール・ドリブル)
④ ルックアップ、フェースアップ。(ドリブル中に前方の目標を設ける)
⑤ ドリブルする前、しながら、ステップで抜く。
⑥ ドリブルする前、しながら、フェイクで抜く。
⑦ ドリブルの切り替えしで抜く。(フロントチェンジ、レッグスルーで)
⑧ ドリブルとターンで抜く。(バックチェンジ、リバースターンで)

ドリブルは1対1の基本です。
チームプレーの基本は1対1です。
ドリブルは、チームのために効果的に使うものです。

ドリブルの効用

ドリブルでチームプレーを作るのはかなり難しいと思います。ドリブルで作るチームプレーもありますがドリブルだけを使って攻めるチームプレーはありません。チームプレーはパッシングを中心に作られますが、ドリブルを使う場面は必ずあります。ドリブルとパスとではどちらが大切だと思いますか?個々の技術も大切ですが、プレーの理解と正しい判断が一番大切だと思います。
ドリブルは正しい判断に基づいて必要最小限使用することがベストです。


ドリブルの強化法

基本的に練習しかありません。正しい姿勢、正しいハンドリングにこだわることが必要です。
①バスケットボールポジション(パワーポジション)とは瞬間的にすばやく動くための準備姿勢をいいます。足幅は、前後左右、上下に素早く動ける幅。膝とつま先が同じ方向。股関節、膝関節、足関節を曲げ、重心を足の間に置きます。 それらの筋肉を力強く、協調的に動かすことのできる姿勢ということになります。これが十分に教えられていない選手が多いように思います。
②指先の感覚と筋力の強化
正しい手の形・ボールを強くつく・ボールを見ない

効果的なドリブル

ドリブルは非常に重要な武器です。チームにとって素晴らしいドリブラーは必要です。しかし、乱用や誤用は、ひとりよがりの勝手なプレーとなり、モラル面からチームの崩壊を招くことになります。素晴らしいドリブラーとは、巧みにボールをコントロールし、さらに広いビジョンをもち、ボールを見ないでコート全体を見渡せ、いつでもパスできるということです。
効果的なドリブルとはどのようなものでしょう。

 ・ドリブルすることによって、容易に得点できる。
 ・ドリブルによって、シュート・パスができない状況から脱出できる。

ドリブルは効果的に使うことで、大きな武器になります。しかし、効果的に使わなければ、パスが読まれやすくなります。読まれたパスは、インターセプトの餌食です。

ドリブルを生かす能力

スピードではドリブルよりパスが勝ります。それは、パスより速く走れる人はいないからです。
 しかしドリブルからの攻撃はパスに比べて多くのチャンスを作ることができます。ボールを奪われるリスクが少ないならば、ドリブルでスペースをつくのは有効な攻撃です。
 ここで必要な能力は、相手と自分の能力の優劣を知ることです。このような感覚は、日ごろの練習で養われます。他人のプレーを見るときに、冷静に観察・分析する練習をすることが大切です。相手のいろいろなくせを見抜く練習をして下さい。
 しかし、これは相手もやっていると思わなくてはなりません。シュート・パス・ドリブルをよりスムーズに移行できるよう練習しましょう。
 ドリブルからのプレーは読まれないことが大切です。スピード、ボールコントロール等、必要なスキルは繰り返し練習しなければ身につきません。 これは、理論よりも練習での努力が必要になるでしょう。

ドリブルの注意

①ボールを見ないでつける・広い視野を確保している
②強くつける・腕全体を柔らかく使う
③低くつける・上半身を曲げない
④移動の幅の大きいドリブルが出来る
⑤足さばきとボールさばきが状況に応じて使い分けられる・つま先をやや開いて腰を落とす
⑥リズムの変化がつけられる・ディフェンスと近接するときはオフアーム(反対側の手)でガードする
⑦ミスしたとき「技術」のミスなのか「判断」のミスなのかを考える

ボールが手から離れて、手に戻ってくるまでの間の時間が一番ボールが無防備な時間です。この時間が少なくなるように、ドリブルは強くつくし、低くつくように指導されます。 しかし、ディフェンスの抜き去るときには、左右の幅、リズムの変化の大きいドリブルが効果的です。

ドリブルの練習

下の注意事項を守って練習しましょう

①ボールよりコート全体を見ましょう。
②失敗するのは慣れていないからです。慣れてくれば失敗しなくなります。
③必ず利き手の反対の手から練習をしましょう。
④走る時は全力で走りましょう。そのためにドリブルが失敗するのは慣れていないからです。

ドリブルの練習をするときは、いつでもディフェンスを考えて練習しなくてはなりません。ドリブルチェンジをするならディフェンスの位置だけでなく、態勢などを考えましょう。また、いつでもパスを出せるように視野を広くしなくてはいけません。自分のドリブルより、前にいる味方へのパスの方が速いことを知っていく手はなりません。

ドリブルハンドリング

ドリブルを自由につくための、ボールコントロールの練習です。
①前後左右にV字を描く様にドリブルします。
②肩の高さ、膝の高さと交互にドリブルします。
③足の間を8の字を描く様についていきます。
④足踏みをして、外側の足や内側の足とドリブルが合うようにします。また、両足のステップに合わせて速いドリブルをします。
⑤ボール2個を色々なつき方をしながら、もう一人の指示に従います。
⑥前・横・後で自由にドリブルをつきます。その際に手の方向をつく方向に合わせます。
⑦指先で小さいドリブルをつき、足の間を8の字につきます。
⑧サークル内でドリブルしているお互いのボールをカットします。
⑨ドリブルダッシュからコーチの笛でボールキープして止まる。
⑩ドリブルダッシュからコーチの笛で方向転換。
⑪ドリブル競走(2チームに分けて競争)

ボールを見ないようにしましょう。今までボールを見てドリブルしていた人は失敗します。大切なことは練習で失敗しないことではなく、練習の失敗を試合に生かすことです。

ドリブル練習


ランジドリブル
ランジをしながらドリブルをします。スタンスを大きくし、上半身を起こし、ボールは足の前につくようにします。スピードよりも確実に行うことが大切です。慣れてくるとボール2個や、バックでも行ってみましょう。

アタック・ドリブル
2人組になってエンドラインとセンターラインに分れます。同時にスタートして、中央付近でエンドライン側から来た人がドリブルチェンジをします。センターラインから来た人は同じドリブルチェンジをしてぶつからないようにすり抜けます。



ドリブルチェンジ・ドライブイン
センターラインからドリブルを始め、途中3Pライン付近でドリブルチェンジをして、ドライブインのコースを逆方向に変えます。スピードを落とさずにドリブルチェンジをしますが、できるだけ多くの種類のチェンジをしましょう。



直角のドリブルチェンジ
コーナーからスタートし、ファウルライン付近で直角に曲がってミドルレーンに出ます。ミドルレーンをセンターサークルで直角に曲がり、センターライン・サイドライン・ファウルライン・ミドルレーンと進んでシュートを打ちます。ドリブルの手は曲がるごとに代えます。スピードを落とさずに直角に曲がれるようになれば、大きな武器になります。ストップの技術とボディーコントロールが大切です。

三角パス
三角型でパスしますが、内側の手でドリブルし外側の手でバウンズパスをします。あるいは外側の手でドリブルし内側の手でバウンズパスをします。ドリブルで動きながらのパスですので、ボールを見ないでパスするようにしましょう。



ドリブル数を制限したドライブイン
この図ではセンターサークルから出発してドリブル数の制限をしながらウイングにまわり、ワンドリブルずつ方向や手を変えながらシュートまで行くことになっています。スタート位置もコースもドリブル数も各チームに合わせて設定するのがいいでしょう。できるだけ速くかつ力強く走り抜けるようにしましょう。


直線ドリブル
オールコートを直線でドリブルします(左・右・交互)。視野を確保して全体をぼんやり見て下さい。しっかり見ようとすると視野が狭くなります。試合のつもりでシュートは必ず入れましょう。

スキップドリブル
オールコートをスキップしながらドリブルします(左・右・ボール2個)。ボール2個の場合は、同時・交互など変化させましょう。

5ドリブル
強く速いドリブルをつく練習です。オールコートをドリブル5つでシュートします(左・右・交互)。強いドリブルをつけば、手についている時間が長くなるので、ドリブルの数は減ります。シュートはレイアップのみで、スクープやティアドロップは禁止します。ドリブル数はチームに合わせて変えて下さい。

直線ドリブルタイムトライアル

オールコートをゆるくカーブしながらドリブルシュートします(左・右・交互)。時間は最初はできる秒数から始め、だんだん短くしていきます。走る距離は25mそこそこですから、目標は4秒~4.5秒位に設定します。時間内にシュートまで行けなかった場合は、すぐにコートから出ます。

曲線ドリブルタイムトライアル
スタートから逆のサイドラインを目指してドリブルし、それからリングに向かいドリブルシュートをします(左・右)。時間は最初はできる秒数から始め、だんだん短くしていきます。走る距離は30mそこそこですから、目標は4.5秒~5秒位に設定します。時間内にシュートまで行けなかった場合は、すぐにコートから出ます。

スラロームドリブルタイムトライアル

フリースローとセンターのサークルを半周ずつ回り、反対側のフリースローサークルを3/4周回って、再びスラロームで戻りドリブルシュートします。時間は最初はできる秒数から始め、だんだん短くしていきます。走る距離は50mそこそこですがカーブが多いので目標は9秒位に設定します。時間内にシュートまで行けなかった場合は、すぐにコートから出ます。

ジグザグドリブル
ジグザグに色々なチェンジをしながらオールコートを走ります。特にチェンジ後のスピードと全体の視野には気をつけましょう。シュートは必ず入れましょう。

サークルドリブル
フリースローとセンターのサークルを1周ずつ回りながらドリブルします。帰りはサイドラインをドリブルダッシュします。

スラロームドリブル
フリースローとセンターのサークルを半周ずつ回りながらドリブルします。帰りもスラロームしますが、しっかり前を見ないと衝突しますので注意しましょう。

オールコートドリブル1対2
ドリブルをついて片方のリング下から反対側のリングまで行ってシュートを決めます。センターラインからディフェンスが2人入ってダブルチームを狙います。8秒間隔で行い、8秒になったらコート外へ出ます。時間は各チームの都合で設定して下さい。



2017年5月9日火曜日

シュート

バスケットボールでリングにボールを投げ入れる行為を『シュート』と言います。た、『ショット』ということもあります。本来は動詞と名詞ですので意味が多少変わるのですが、『シュート』と『ショット』は同じような意味で使われていますので、「シュート」と呼ぶことにします。

シュートは手の使い方による分類では、3種類しかありません。上から打つ『クローズアップシュート』、下から打つ『レイアップシュート』、横から打つ『フックシュート』の3種類です。 肘の曲げ具合、シュートの距離、ステップの使い方、空中での変化などの組み合わせで多様なシュートが存在します。
しかし、多様なシュートを打てることは、それほど大切なことではありません。シュートで一番大切なのは得点することです。そのためには、攻撃の度に確実にシュートを入れることが必要です。

なお、JBA(日本バスケットボール協会)では、男女ともシュートは片手で打つということを推奨しています。世界レベルでは片手が標準であり、日本が海外のチームと戦うために必要なことと考えられるからです。

シュートフォーム

利き手のワンハンドシュートを前提にシュートフォームについて、特に小学生でバスケットボールを初めたときに教えることは以下の通りです。

①まず、バスケットポジション(パワーポジション)をとります。シュートはバスケットポジションから打つわけではありませんが、バスケットボールをする時には常にバスケットポジションからプレーするようにします。
②足の幅を肩幅程度にせばめ、利き手の方の足を、靴の長さかその半分位の間で利き手の方の足を前後に開きます。この時点で膝が伸びてしまう選手がいるので、腰の高さを変えないようにします。
③爪先と膝の方向を揃えます。足先と膝の方向が違っている場合は、スポーツ傷害(この場合は半月板損傷や十字靭帯損傷など)の危険があるので、シュートに関わらずこれは確実に行わなければなりません。
④体の正面をリングに向けます。人によっては少し斜めに向く場合もあります。遠近感が十分にとれるのなら問題ありません。遠近感は両目で、方向は利き手側の目でとらえます。
⑤爪先、膝、肘、ボールを垂直な一直線上に置き、手首を返します。手の指は一杯に開きます。この打ち方ではシュートは体の中心から少しずれた位置から出ることになります。このとき、利き手側の目のほぼ上にボールがありますので、このまま真っ直ぐに打てば、ボールはリング方向に真っ直ぐに飛んで行きます。
・シュートが届かない場合は、頭上から打つ必要はありません。
・下半身から上半身へと力を伝えてボールをリリースします。
・肘、手首を真っ直ぐ振り、中指と人差し指でボールを切るようにシュートします。
・届かないときは、シュートに合わせて少しジャンプし、ボールに勢いをつけます。
⑥まず、簡単に届くところからシュートを打ちましょう。確実に入る距離を伸ばしていきましょう。

シュートの調整

シュートは確率ですから入らないこともあります。しかし、入らなかった原因をしっかりとチェックし修正しておくことが確実なシュートに近づくことになります。

①シュートが左右にずれる場合は次の点をチェックします。
・爪先と膝の方向をリング方向でない場合はリング方向に変えてみます。
・下半身の動きがリング方向に向かっていない場合は、下半身に注意して真っ直ぐに動くようにします。
・肘が外や内に向いている場合は、爪先、膝、肘、ボールを垂直な一直線上に置くことを再確認します。
・手首はリングに向かって返します。このとき、内側や外側にひねったり、投げた瞬間に後方へ引いたり、腕を振り切ってしまう場合は、フォロースルーをしっかり行い、自分の注意点を確認するようにします。フォロースルーはシュートのリリース後の動作なのでその成否とは関係ありませんが、手首などの使い方などをチェックをするために必要な動作ですので、特に初心者は必ず行わなければなりません。
②前のシュートが短い場合は、少し長めに打ちます。
③前のシュートが長い場合は、少し短めに打ちます。
④前のシュートが入った場合は、同じ感覚で打てるように練習します。
⑤距離が分からなくなった場合は、少しだけ短めに打ち、自分でリバウンドを取ることを前提にプレーする。

シュートの注意事項

せっかく、シュートを覚えてもいろいろな原因でシュートが入らずに、シュートフォームを崩してしまう場合があります。フォームが崩れると、それが戻らなくなる場合もあります。
試合中のシュートについての注意
①シュートは確率ですから、入らないこともあります。
②苦手な場所からシュートしてはいけません。
③試合中にシュートフォームを修正してはいけません。
④リラックスしましょう。力めばより入らなくなります。
⑤まぐれのシュートに期待するチームは弱いチームです。
⑥シュートの後のプレーは、リバウンドかセフティーです。シュートを打つ人だけではなく、全員が次のプレーを考えましょう。シュートを落としてもリバウンドを取ってくれる、相手に取られても速攻を止めてくれると考えれば、リラックスしてシュートが打てます。落としても大丈夫な状況を全員で作ることです。

練習中のシュートについての注意
①シュートが入らなった原因・入った原因を考えましょう。
②シュートは確率であっても1%でもシュート率を上げようとしましょう。
③練習でも絶対に無理なシュートは打ってはいけません。シュートフォームを崩す原因になります。
④フリースローは十分に練習しましょう。ディフェンスがいない状況で打つシュートですから、確実に得点できるチャンスです。フリースローの差が勝敗につながることもあります。
⑤リバウンドとセフティーは必ず行いましょう。それを行うことは楽にシュートを打てることになります。

シュートセレクション
誰がどこからどんなシュートを打つのかを決めることがシュートセレクションです。もちろん、打つシュートはシュート率の高いシュートでなくてはなりません。
リング付近のノーマークシュートが一番入りやすいのは誰でもわかります。でも、リング付近でノーマークを作る方法を知っている人はあまりいません。これを知るには、ディフェンスの動きを理解し、全員で実践しなければなりません。マンツーマンの場合、ディフェンスは基本的にオフェンスについてきます。オフェンスがディフェンスを連れて動き、誰もいない場所(スペース)をリング付近に作れば、ディフェンスを振り切ったりスクリーンでノーマークを作って、その場所に動けばいいのです。言葉にすれば簡単ですが、実は結構難しいのです。日本のトップクラスの試合でも基本はこういった動きです(3Pもあるので、中へ外へと連続してスペースを作ります)。
バスケットのオフェンスはこういったプレーを徹底することからできています。無駄なシュートを打たずに、シュート率の高いシュートを狙うことをシュートセレクションと言い、チームオフェンスの技術の中では一番大切なものです。

もっとシュートを入れるために必要なもの
バスケットボールは相手と得点を争う競技です。従って、もっとシュート率を上げるために努力しなければなりません。すでにある程度シュートが打てる人がもっと入れるためには何が必要でしょうか。コーチの指導を理解し、自分に取り入れようとする前向きな姿勢がもちろん大切ですが、その他にどのようなことが必要でしょうか。
シュートフォーム
まず最初にシュートフォームが大切です。どんなに努力しても、理にかなわないシュートフォームであれば、入るシュートはまぐれです。上記『シュートの打ち方』を参考としてシュートフォームを作って下さい。但し、コーチが違うことを教えるなら、コーチの教えをしっかりと守って下さい。答えは1つではありません。
練習本数
シュートほど練習が表れるプレーはありません。結果がはっきりと分かります。1ポジションのシュートで最低2000本から5000本と言われています。遊びで打つ時間を試合で打つ場所から練習して下さい。10分あれば、リング下から200本程度、ペイント内なら100本程度、3点シュートでも30~50本程度打てます。これを1か月続ければ確実にうまくなります。遊びで打つ選手は確実に下手になります。
集中力
しっかりと、見て、感じて、信じることです。これで分かる人は集中できています。学校の授業に置き換えてみればわかると思います。
自信
自分の練習したシュートスキルを信じることです。味方が練習した努力を信じることです。
リバウンド
リバウンドが取れるなら安心してシュートが打てるのでシュート率は上がります。従って、セフティー以外の選手は必ず全員がリバウンドに参加して下さい。

多様なシュートを打てることは、それほど大切なことではありません。シュートで一番大切なのは得点することです。
そのためには、次のことが必要です。
①正確なシュートフォームを身に付けましょう。
②シュート練習をたくさん行いましょう。誰よりも多くシュート練習をしましょう。自ら進んでシュート練習できない人は、試合でシュートを打ってはいけません。
③シュート練習は考えながら集中して行いましょう。
④シュートは試合で入れるために練習しているということを忘れてはいけません。
⑤シュートより大切なものは、シュートセレクション(誰がどの場面でどんなシュートを打つか)を正確にできることです。

シュートの主な練習法
・マイカンドリル
リング下シュートの基本で、全員が必要なスキルです。30秒間、一人でリングの左右から交互に打ちます。中学女子では13~15本、大学男子では20本前後です。高校・大学レベルでは、右から打つ場合は右手で、左側から打つ場合は左手で打ちます。リング下のジャンプシュートが普通ですが、センタープレーヤーの中には、バックシュートやフックシュートを打つ練習もあります。 ・リバウンドシュート
リバウンドからのシュートの基本で全員が必要なスキルです。
ボードに当てたボールを取ってシュートを打ちます。背後から投げるもの、対角から投げるもの、自分で投げるものなどがあります。打つシュートは、持った位置からジャンプシュート、前足を軸にしてステップイン、後ろ足を軸にしてスピンムーブ、ポンプフェイク、逆サイドにワンドリブルなどがあります。

・ドリブルシュート
全員が必要なスキルです。
①ドリブルからシュートを打ちます。ハーフコートとオールコートがあるがオールコートはドリブル練習の色が濃いものです。右から打つ時は右手で、左から打つときは左手が基本です。手が逆になった場合はディフェンスの前に背中をを入れ、体でボールを守るつもりで打ちましょう。
②リング下にダミーディフェンスを入れます。

・条件付きドリブルシュート
ドリブルシュートに加えて速い反射を必要とします。
①コーチの動きに従って、ドリブルからシュートを打ちます。通常は左右と上(そのままシュート)だが、ステップやフェイントを指定するやり方もあります。
②通常はトップから行いますが、他のポジションからも行えます。左右にフェイク・ボールの持ち替え・ステップの変化・シュートの種類などをいろいろ変えることができます。

・エルボーからの連続レイアップ
エルボーからレイアップシュートをし、自らリバウンドをとってまたエルボーに素早くボールを置きます。次に反対側のエルボーのボールをとり、レイアップシュートをし、リバウンドをとってエルボーに戻り、これを繰り返します。

・エルボーからの連続ジャンプシュート
エルボーからジャンプシュートを打ち、逆のサイドラインまでダッシュして逆のエルボーからジャンプシュートを打ちます。リバウンドは1人か2人で行い、ボールをとったらダッシュでエルボーにボールを置かなくてはなりません。リバウンドも決してシュートの補助ではなく、タイミングよく練習できるようにダッシュを繰り返します。シュート距離が長い場合はリングに近いところからシュートできるようにします。10本打って7本以上入ればOKとして距離を伸ばし、3本以下なら距離を短くします。

・ハーフコート連続ジャンプシュート
エルボーからジャンプシュートを打ちリバウンド後、センターラインまでダッシュして逆のエルボーからジャンプシュートを打ちます。このリバウンドもダッシュでエルボーにボールを置かなくてはなりません。シュート距離が長い場合はリングに近いところからシュートできるようにします。10本打って7本以上入ればOKとして距離を伸ばし、3本以下なら距離を短くします。

・ランニングシュート
①走りながら味方からパスをもらってシュートを打ちます。走るコースはスペースがある状況を考えることが必要です。パスは必ずリードパスをします。ランナーは悪いパスのためにスピードを落としてはいけません。色々なコースを練習します。
②シュート後のプレーを指定します。ドリブル、1対1、フットワーク、パスアンドランなどが考えられます。

・ペイント内の4か所のシュート
主にセンターの基礎練習です。ポイントガード(2人)ウイング(左右)の位置からパスを出します。ペイントのエルボーの位置、ローポストの位置の左右4か所でパスをもらいシュートします。ボールから目を離さずに移動しましょう。慣れてきたらダミーディフェンスを入れて練習します。この場合は、しっかりシールしボールミートして、ボールカットされないようにします。シュートを打った後は素早くリバウンドに行きましょう。リング下の人数が多くなるのでぶつかることを怖がらないようにします。



・ルーズボールからのシュート
①ルーズボールをつかんでできるだけ早くドリブルシュートを打ちます。
②ルーズボールをつかんでできるだけ早くジャンプシュートを打ちます。

・2ミス・アンド・アウト
2人一組でシュートを行い片方がシュート、片方がリバウンドを行います。2本シュートミスをしたらシューターとリバウンダーが交代します。リバウンダーはどこからシュートを打てばどこに落ちやすいか考えて反応します。

・ムービングレシーブからのドリブルシュート
相手のディフェンスを想定して、前方・ボール方向・ボールと反対方向に大きく動いてボールをもらい、ドリブルシュートする。ボールもらいのプレーをフェイントにして逆側を抜く。ジャンプシュートを打つ。ジャンプシュートをフェイントにしてカウンターで抜くなどのプレーがあります。最初はダミーディフェンスで行い相手の位置とプレーの関係を覚えます。


・フリースロー
順番にフリースローを打ちます。前に打ったシュートが短ければ長く、長ければ短く打つように意識します。

・Vカットパス-シュートドリル
2列に並び、二番目の人から後ろの人は全員ボールを持ちます。一番前の人はVカットをしてパスをもらい、シュートを打ちます。パスからシュートまで速い動作で行うように、ミートアウトの際には足と体はリングの方に向くように練習して下さい。リバウンドは自分で取りに行きます。








・パスアンドランからドリブルシュート
2列に並び、最初に動く人以外は2~3人がボールを持ち、センターサークルの両側に並びます。一番前の人はダッシュして両方のエルボーを回ってボールミートし、パスをもらいます。そして内側にドリブルシュートをします。リバウンドを取ってエンドライン沿いにドリブルし、コーナーからボールを持っていない人にパスしてダッシュします。

・ハーフコートのウイーブからシュート
センターラインから3人がウイーブして、ボールを3人ともがもらいシュートします。シュート後は、④⑤⑥ともにリバウンドをとり、⑤はボールを持って④の位置へ、③は②の位置からパスして⑤の位置へ、④は①の位置でパスしてから③の位置へ動きます。




・ミシガンタイプの四角パスからジャンプシュート
ミシガンタイプの四角パスは、ツーガードの位置で横にパスして斜めにパスアンドランして正面からのパスを2番目の人に返す四角パスです。シュートの場合は、シュートポジションに合わせて四角の位置を変えます。図の場合はフリースローラインでのジャンプシュートを示しています。ワンプレーの中に2つのパスと2つのパスアンドランがあります。

・連続のランニングシュート
ツーガードの位置かそれよりもう少し広めで行います。逆サイドからのカットインに対してパスを入れますが、パスアンドランを行うとリング下が詰まってしまうことがあるので、スタートを調整してカットインします。ランニングシュート(2歩・1歩・0歩)の他、ジャンプシュート、ステップイン、ダブルクラッチ、ユーロステップやギャロップステップなどの練習を行います。


・オールコートダッシュのジャンプシュート
3線の真ん中が逆方向に走りリング下の混雑を避けます。シュート位置までダッシュし、パスをもらってシュートします。試合中に走りながらボールをもらうイメージで行いましょう。









2017年5月6日土曜日

ボールハンドリング

よく言われることですが、ボールを持てば、シュート・パス・ドリブルの3つのプレーができます。でも、なかなかうまくできずに、その結果ミスをしてしまいます。ボールをうまく扱えない原因の多くはハンドリング技術不足です。

練習中でもコートに入らずにプレーを見ている時間があると思います。ただ、ぼやっと他人のプレーを見ているだけならハンドリングをやりましょう。もちろん、コーチの話はちゃんと聞いていなくてはなりませんよ。ハンドリングはボールを手になじませ、自由に扱うための基礎練習です。家でもテレビでも見ながらハンドリングをやりましょう。

ハンドリングには個人のセンス・器用さ・手の大きさ・筋力の強さなどとは関係ありません。繰り返しの反復練習によって上達していく技術です。
味方からパスをもらいドリブルしてシュートを打つことを考えてみましょう。このプレーの中にハンドリングを必要とするプレーはいくつあるか考えてみましょう。

 ① ボールをキャッチ:ハンドリングが悪いとキャッチミスします。
 ② ボールをキープ:ハンドリングが悪いとボールを落としたりスティールの原因になります。
 ③ ドリブル:ハンドリングが悪いとドリブルミスを行います。
 ④ ドリブルをキャッチ:ハンドリングが悪いとキャッチミスします。
 ⑤ シュート:ハンドリングきちんとできないシュートは入りません。

ハンドリングはボールの取り扱いの正確さを決定してしまいます。上手なプレーヤーはそのことを知っている限り、できるだけボールをさわっています。下手な選手ほど、何もせずにうまくならないのです。何もせずに上手くなることはないのですが。ハンドリングはバスケットボールのプレーヤーである限りやり続けなければならない技術です。

ハンドリングの基本的な考え方


① 手のひらは自然に無理のない範囲で広げます。力まないで下さい。
ハンドリングの練習の重要なポイントがいくつかあります。
 ② できるだけ多くの点で重さを支えましょう。
 ③ 手のひらはできるだけボールにふれないようにしましょう。図を見て下さい。赤の円はボールにふれず、青い円の感覚を大切にしましょう。
 ④ ボールが体に近ければ近いほど、コントロールしやすいですから、最初は体に近いところで扱いましょう。徐々に体から離れた位置で扱えるようにしていきましょう。
 ⑤ 親指・小指・薬指は主にボールが手の中で左右にブレるのを抑えるために使います。パス・シュート・ドリブルでコースを決めるのは人差指と中指です。さらに、ボールをリリースするときに『指先で弾く』のは間違いで、指先よりわずかに内側で爪にかからない部分で弾くのが正しいです。これらを理解した上で次のプレーを考えましょう 。

ボールキープからシュート

ボールの持ち方については、色々な考え方があります。
 ① ボールの両側を持ちます。この考え方は、重心を両側から抑え込むためボールが一番強く保持できるためです。ボースハンドのシュートについてはこのままでは、前方への推進力が得られにくく、そのため両肘が開きシュートしにくいと考えられます。ワンハンドシュートについては、片手でリリースするために合理的な持ち方であれば問題ないと思います。
 ② ボール中心から120度位の角度で両手で支え、親指と人差し指で三角形を作るという考え方です。これは、女子のボースハンドシュートに合わせた構えで、前方や上方への推進力が得やすいという考え方です。しかし、手が中心を覆わないこともあり、かなりのハンドリングをしないとボールの安定が得られません。
 ③ ボールの両側に薬指を持ってきて、手前に大きく三角形を作るという考えです。これも女子のボースハンドシュートを意識した構えで、①と②の中間となります。①と②の利点を持ちますが、同時に①と②の欠点に陥る場合もないとは言えません。

 これを踏まえて、どのような持ち方がよいか考えてみましょう。
 ① ボールの重心を両手で挟みます。これが一番ボールが安定します。(多くのハンドリング練習はボールの重心を挟むように行います)
 ② 従って、シュートはワンハンドで行います。(両側を持つ以上はボースハンドシュートは難しい)

キャッチ

キャッチもボールハンドリングです。手に触れたボールは自分のボールにするのが目的です。胸の周辺に向かってくるボールが一番取りやすいです。不確実なリードパスは、人体各所の関節のクッションが使えず、ファンブルする可能性が高くなります。ボールに手を伸ばすのはもちろんですが、足を動かしてできるだけ体に近い位置でキャッチすることを心がける必要があります。

正確に素早く攻撃する中で、強いパスをキャッチ場合は、手のひらをパッサーに向け腕を軽く伸ばしキャッチする準備をしましょう。硬くならずにリラックスさせた手で柔らかくボールをキャッチしましょう。バスケットボールの基本の一つに『キャッチは両手で、パスは片手で』というのがあります。 両手でしっかりボールをつかみ、次のプレーに移ることがハンドリングの目的なのです。

家の中でもできるハンドリング練習

ボールハンドリングの練習は家で一人でもできることから、自主練習しやすいものです。
まずは正確さを大切に、そしてスピーディにできるように訓練しましょう。

立って行う場合、スタンスは肩幅程度にして、ボールを見ないようにしましょう。 難しく考える必要はありません。最初はゆっくり、慣れてきたらだんだん速く、テレビでも見ながら時々内容を変えて行えばいいのです。

変化を望むなら、軍手やゴム手袋、スーパーのビニールなどを手につけて行うと、また違った気分で、効果的な練習になります。 そして、たまには、散歩やジョギングをしながらハンドリングをやってみましょう。景色が変わるので、これもまた違った気分で効果的な練習できます。

3分間あれば、かなりのハンドリング練習ができます。以下の練習を参考にして、自分の技術を伸ばしましょう。

ハンドリング練習

ボールピンチボールをつまみ上げるようにして、指先ではじく。
ボールスラップボールを片手で巻き込むようにキャッチする。
ボディーサークル円を描くように体の周りでボールを回す。回す場所は、頭やお腹、両足の周りなど。
ボールを回す方向は、時計回りと反時計回りの2種類。
ボールたたきあげボールを床に置いた状態からドリブルをする。
ボールスラップボールを片手で巻き込むようにキャッチする。
フィギュアエイト両足を開いてボールが8の字を描くように、右足と左足の周りを交互に回していきます
足の間に体の前からボールを通すやり方と、後ろから通すやり方の2種類があります
フリップロール手のひらを上に向けてボールを保持した状態から、手の甲を転がして再び手のひらでホールドする。
スナップ右手→左手→右手→左手・・・と素早くボールを飛ばす。 手の平が上を向かないようにすること。
背後や頭上でも行いたい。
フィンガーティップコントロールボールを指先だけ使って左右上下に細かく早く動かす
ロールアップ&ロールダウン ボールを片手で持ち→脇の下を前から通し→ボールを落とさない様に上まで持っていく逆の動作を行う。上から脇の下を後ろから通し→ボールを正面に戻す。
片手投げ ボール片手でもち、そのまま背面に移動させ、背面から肩の上を通し正面でキャッチする
ボール磨き両手でボールを磨くように全面をなでる。
手叩き後ろでボールを持ち、ボールを離して前で手を叩き、再びボールをつかむ。
振り子おへその位置でボールを持ち、振り子のようにボールを左右に広げる。
ステッピングフットサークルボールを足の周りで回します。まず両足の周りを回したら、片方の足を一歩踏み出してその足の周りを回していきます。踏み出した足を元に戻し、また両足の周りでボールを回します。足は右足、左足と交互に踏み出すようにします。一歩踏み出す足は前だけでなく、横や後ろなど色々な方向に踏み出します。
クロスキャッチボールの右側を左手で持ち、左側を右手で持ちます。両手は交差していて、どちらの手の親指も床を向いている状態にします。両手のうちで下にある方の手を、素早くもう片方の手の上に移動させボールを持ちます。慣れてきたら連続でキャッチできるようにします。
持ち替え前後ボールを両足の間で持って構えます。このとき両手とも体の前からボールを持ちます。
 ボールが床に落ちないうちにすぐに手を移動させ、両足の間で体の後ろからボールをキャッチします。
 そしてまた両手を移動させ、体の前からボールをキャッチします。
 この両手の前後の移動をパッパッと素早く行い、両足の間でボールを連続でキャッチします。
持ち替えクロスボールを両足の間で持って構えます。このとき片方の手は体の前から、もう片方の手は体の後ろからボールを持ちます。ボールが床に落ちないように、素早く両手の手の位置を入れかえてキャッチします。前から持っていた手は後ろから、後ろから持っていた手は前からボールをキャッチすることになります。
前足拍手キャッチ足を前後に開き、両足の間でボールを持ちます。その状態から前足の前で一回拍手をして、すぐに手を戻しボールをキャッチします。右足・左足のどちらの足が前でもボールを落とさずキャッチできるようにします。
膝下交互ボール通し仰向けに寝た状態で、両足を上げて膝を軽く曲げます。両足の膝から下の部分を前後に開き、ボールは片方の手で持ちます。片方の手からもう片方の手へ、膝下の間を通してボールを移動させます。ボールを1回通すごとに、両足の膝下を前後させます。そのボールの移動と、膝下の前後の動きを連続して行っていきます。
スイング一歩ずつ足の間にボールを通していく
背後キャッチボールを体の前に持ち、頭の上に投げ上げます。落ちてくるボールを背中側で両手でキャッチします。
・体の前ではなく頭の上にボールを構えて、そこから落ちるボールをキャッチする方法
・ボールを投げ上げて拍手をしてからキャッチする方法
・ボールを投げ上げて1回転してからキャッチする方法
アップアンダーボールを片手で持った状態から、指先が自分の方を向くように手首を回転させます。その状態から手首を返して最初の状態に戻します。ボールを下から持った状態で、この手首を引く・戻すという一連の動きを素早く繰り返します。
肩ごしボール投げ上げボールを片手で持ち、体の後ろからボールを投げ上げます。
ボールを投げ上げた手で、肩ごしにとんできたボールをキャッチします。
左右どちらの手でもできるように練習します。
エルボージャンプ肘を軽く曲げてボールを片手で持ちます。その状態から腕をパッと伸ばしてボールを肘に当て、ボールを上に浮かせます。肘の上でボールがジャンプしているようなイメージです。
股下からボール投げ上げキャッチボールを両手で持ち、両足を開きます。前屈して両足の間からボールを上に投げ上げます。
背中側から上がってくるボールを、その場から動かないようにして体の前でキャッチします。
腕と胸をボールが一周ボールを両手で持ち、そこから腕と胸の上で円を描くようにボールを回していきます。
時計回りでも反時計回りでもスムーズに回せるようにします。
ボール2つお手玉ボールを2つ使ってお手玉をします。
ボール3つお手玉ボールを3つ使ってお手玉をします。
指でボール回しボールに横方向のスピンをかけ、指一本で皿回しのようにボールを下から支えます。
もも上げ八の字ももをあげた足の間にボールを通すボール回し。左右で1回。
腹筋もも上げ八の字お尻を地面に付けた状態で八の字。





2017年5月3日水曜日

コーディネーショントレーニング

コーディネーショントレーニングとは、神経系の運動能力(一般に運動神経のこと)を鍛えるトレーニングです。
スポーツ選手を見て、センス、身のこなし、状況判断がいいと思う時、それはコーディネーション能力が高いということです。 「コーディネーション能力」には、リズム能力、バランス能力、変換能力、反応能力、連結能力、定位能力、識別能力の7つがあります。これらは運動神経の発達を促し、バスケットボールに限らず、スポーツ全般の運動能力に大きく関わるだけでなく、音楽やダンス、更にはコミュニケーション力や学習能力にも関連すると言われています。

リズム能力リズム感を育て、動きのタイミングなどを向上させる。
バランス能力バランスを保ち、崩れた態勢を素早く立て直す。
変換能力状況の変化をとらえて、動きを素早く切り替える。
反応能力合図や声などに反応して、素早く対応する。
連結能力身体全体をスムーズに動かす。
定位能力動いているものや空中にあるものと、自分の位置関係を把握する。
識別能力スポーツ用具を上手に操作する(ボール・床・バックボードなど)。

コーディネーショントレーニングのメニューを作るには選手が興味をもって行うように、「遊び」の部分を入れて楽しく鍛えられるように工夫します。

勝敗行動に勝ち負けを取り入れてみよう。1対1でもチーム戦でもいい。競争は本質的に楽しいものなのです。
制限時間特定の行動に制限時間を設ける。創意工夫をして時間を短縮したり生み出そうとするのは面白いし、時間が迫ってくるというのは何かしらのスリルをもたらす。
リレー形式みんなで何かを繋いでいくようにする。チームに一体感が出る形になる。勝敗や制限時間と組み合わせるとまた面白い。
助ける誰かが誰かを助けることを前提にする。たとえば目隠しをしながら後ろに無防備に倒れる。仲間はそれを支える。初めは怖くてなかなかできないが、助けの手はお互いの必要性をチームに確認させる。
場所取り陣地を取る。特定の場所を占めることを行動に組み込む。状況が視覚化されているため、駆け引きや判断の要素が必要になる。
追う、追われる追う側と追われる側に役割を分担する。鬼ごっこがこの要素の楽しさを証明しているように、なんだかわからないうちに笑ってしまうスリルがある。
賭ける、予想する未来など、確定していないものに対して判断を下す。誰かのフリースローが入るか入らないかを予想して、外れたらダッシュするなど。手軽に導入できるのが魅力。
運に身を任せる賭けや予想に近いが、こちらはじゃんけんやくじ引きなど、予想もできない完全な運任せの要素になる。ビンゴゲームにこの要素が見られる。
真似をする模倣するということ。演技をする。おままごとなどの「ごっこ」遊び。誰かになりきるなど。正確な模倣を心がけることをスポーツ競技などに上手く取り入れれば、楽しみながら基本的な動作を覚えることができる
思い出す記憶を使った遊びになる。クイズはこの要素が含まれているといえる。「真似をする」と組み合わせることも簡単。成長とは物事を記憶することでもあるので、思い出す遊びを上手に組み込むと、チーム全員の成長力をうまく刺激できる。
ジェスチャー特定の動作を行動に組み込む。突拍子のないものでも、複数人で取り組むことで楽しさが生まれる。ダンスやハイタッチなどにこの要素の特徴が見られる。
バランスをとる身体を使う行動の中に取り入れたり、物を組み合わせる時に考慮してみる。組み体操や手押し相撲、ジェンガなどにこの要素の楽しさが見られる。
リズムリズムを共有する。歌うことや踊ることをチームで行うときにこの要素の楽しさを実感できる。
反転・逆・裏真似やジェスチャー、リズムに通じる要素になる。対象について判断し、それと反転した身体の動きをしたり、逆に言ったり、リズムの裏を打ったりする。
フェイク判断や駆け引きの中でウソをついたり見せかけたりすることを行動に取り込む。行動の複雑さを加速させる要因。
同時に同じタイミングで行う。別々にではなく時をあわせることで不思議と楽しさが増す。制限時間をつけたり、リズムをつけたりと、他の要素とも感嘆に合わせられる。


コーディネーショントレーニング-1


コーディネーショントレーニング-2


コーディネーショントレーニング-3




平成27年度U-13ブロックエンデバー実施カリキュラム(コーディネーショントレーニング)


平成28年度U-13ブロックエンデバー コーディネーショントレーニング-1


平成28年度U-13ブロックエンデバー コーディネーショントレーニング-2


コーディネーショントレーニング バスケットボール編